近年、何かと『アート思考』が注目を集めています
ビジネスとアート(芸術)は全く別のものと思われがちですが『アート思考』には様々なビジネス・シーンに応用できる重要なヒントがあります
『アート思考』とは
『アート思考』には まだ明確な定義はありませんが
大まかに言えば次の通りです
「アーティスト(芸術家)の思考法を取り入れること」
株式会社電通は ビジネスにおけるアートの活用を支援するコンサルティング事業『アート・イン・ビジネス』を行っています
アーティストの思考回路を身に付けて自分のビジネスに活かす方法論のこと優れた現代アーティストが作品を創作していくプロセスを分析していくと「問題提起力」「想像力」「実現力」「対話力」の4つの思考回路を持っている。アーティストはこれらの4つの思考回路を循環させながら、これまでなかった独自の世界をつくりだしていきます。(引用:電通「美術回廊」HPより)
この『アート・イン・ビジネス プログラム』は 美術作品を中心にしたヴィジュアル系(同じ空間で目で確認できる)アートを分析の対象としています
それならば 聴覚で確認する『ジャズ』 聴覚も視覚でも確認する『ヒップホップ』の方がもっと想像力を膨らませられるのでは?
こんな発想からスタートしたビジネス思考システムが【ジャズ&ヒップホップ・イン・ビジネス・プログラム[Jazz & HipHop in Business Program](略称:J-Hip)】です
なぜ?ジャズとヒップホップが題材なのか?
経営陣や中間管理職の中高年世代にとって
『比較的に聴きなれているが馴染みが薄いジャズ』
『実は自分たちの青春時代ドンピシャのヒップホップ』
そして『ブルース』『ロック』を題材にする理由は?
企業の成長プロセス
『ジャズ』の歴史を学ぶことで【企業の成長プロセス】における多くのヒントを学ぶことができます
「どうやってジャズという音楽が生まれたのか?」
「ビバップやハード・バップはどうやって創造されたのか?」
「モダン・ジャズは何が原因で衰退していったのか?」
時代背景と社会環境の変化によって形を変えていきながら進化していった『ジャズ』
企業がどの段階にいるのか?によって
「何を考えていかなければいけないのか?」という多くのヒントを教えてくれます
組織論
オーケストラ型組織・ジャズ・コンボ型組織・ヒップホップ型組織を比較することによって、それぞれのメリット・デメリットが実に分かりやすく理解できます
日本の多くの企業はメンバーシップ型雇用での【オーケストラ型組織】です
コンダクターの指揮に合わせて「楽譜通りの演奏」をすることをプレーヤーは求められます
各プレーヤーは自分のパートのスペシャリストになるべく腕を磨きますが、作品の全体像はコンダクターの腕次第であるところは否めません
「楽譜通りの演奏」が大前提であるのですから『アドリブ』は求められません
コンダクター中心の表層的な均質化・同質化が求められ「協調性」と呼ばれる『没個性』につながっている気がします
この組織に思考法も価値観も全く違う人間が入ってきたら、不協和音となって混乱をきたすだけだと思います
OSを変えないで新しいアプリを導入しようとすると不具合がでます
【オーケストラ型組織】にもメリデメがありますが「異文化」の導入とは相性が良くないOSです
【ジャズ・コンボ型組織】は『即興演奏』がベースなので、一定程度以上の理論をマスターしていなければメンバーになれません。
ジョブ型雇用にマッチするOSと考えられます
ジャズには『インタープレイ(相互作用)』という概念があります
インタープレイとは?
あるプレーヤーのインプロヴィゼーション(即興演奏)によって、他プレーヤーが触発されて同じようにインプロヴィゼーションを返す。このことで個人間で競合・共鳴・調和を繰り返しながら、お互いのパフォーマンスを高め合う。結果として組織としての最高のパフォーマンスに結び付ける
「組織において【コミュニケーション】が大切です」と言われていますが、人間誰しも「相性」というものはあります
しかし業務遂行において「好き嫌い」は重要視される指標ではありません
必要なのは【インタープレイ】ではないでしょうか?
『VUCA時代は ”ジャズ・コンボ型組織” が生き残る形態のひとつ』
と私が考えている理由のひとつです
ヒップホップは黒人とヒスパニック系移民などで創造されていった文化です
「DJ」「MC(ラップ)」「ブレイク・ダンス」「グラフティ」が4大要素
それぞれの個性を最大限に活かして最高のパフォーマンスを引き出すには、プロデューサーの存在が欠かせません
「十人十色」「多種多様」な個性を発揮していく理想は?
『不揃いの統一感』と考えています
リーダーシップ・スタイルとフォロワー
『ジャズ』は個人の音楽であり集団の音楽です
『ヒップホップ』は個人の文化であり融合の文化です
自分一人で創造していくには限界があるので 他者と協業しながら作品を創造していきます
組織運営には リーダーシップとフォロワーシップの良好な関係が必要です
『仲良しクラブ』ではない 専門性を追求した流動的組織で メンバー・チェンジを頻繁に行われます
組織運営論という観点からも ヒントになることが多いです
ダイバーシティ&インクルージョン&ビロンギング
『ジャズ』『ヒップホップ』の歴史を学ぶだけで 多くの企業が行っている『ダイバーシティごっこ』の愚かさに気がつかされるでしょう
『ジャズ』も『ヒップホップ』もブラックミュージックは全て
【差別】⇒『挫折』⇒『葛藤』⇒『創造的摩擦』からイノベーションを起してきました
【Jazz & HipHop in Business Program(以下:J-Hipと略す)】の概要
【J-Hip】の仮説
【仮説①】『潜在意識』の上書き保存ができないか?
【仮説②】「われわれ」と「やつら」との対立は部族主義?
【仮説③】人間の認知システムは五感を磨き上げると変えられるのでは?
【仮説④】0から1を創造するアーティスト感性が必要では?
【J-Hip】の基本的な考え方
マイルス・デイヴィスのこの名言は
「リスクを取らない現状維持こそハイリスク 新しい挑戦を続けなければ衰退が始まる」
ことを意味していると解釈して【J-Hip】の基本的な考え方の根底になっています
【J-Hip】の基本コンセプト
- 世の中に「こうじゃなきゃいけない」「こうしなければいけない」ってことはない
- 「べき」という邪魔でしかない基準は 他人に押し付けるものではない
- 自分が「知らないコト」「やったことがないコト」を否定から入らない
- 過去「何をやった」ではなく 将来に向かって「今何ができるか?」が大切
「~す”べき”」「~である”べき”」といった『”べき”論』がビジネス・シーンでは飛び交っています
「”普通”こうだよね」「これって”当たり前”じゃない?」そして「それって”常識”だよね」
人の数だけ『べき』『普通』『当たり前』が存在していて 基準は人それぞれです
この自分基準を 押し付けられた他者は 堪ったもんじゃないですよ
コミュニケーションの始まりは 自分の『べき』『普通』『当たり前』という考え方を一旦横において 相手の『べき』『普通』『当たり前』を受入れること
目には見えないですが 誰もが持っているココロ(脳)には 五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を通じて体感したことや 過去の経験で無意識のうちに蓄えられた『価値観』『習慣』『思い込み』から形成された【自覚していない意識】があります
これが【潜在意識】と呼ばれているもので この【潜在意識】で 人は無意識に多くの情報を習得し処理しています
つまり それぞれの人の『べき』『普通』『当たり前』は 【潜在意識】が作り出していると考えられます
【J-Hip】の目的は?
【潜在意識】をアップデートを可能する思考方法を身に付けること
『”あなたが知らないあなたの意識”=潜在意識』をアップデートして 過去の固定観念や先入観に囚われず自由な発想で解決策を見つけていく実戦的プログラムです
✅ 高度に複雑な現実の世界を単純化
✅ 様々な学説やアイデアをフュージョン
✅ 難しいことは分かりやすく 分かりやすいことは面白く 面白いことは深く
【J-Hip】で学べること(整理)
① 即興性と融合性を創造する発想力
② 個人~組織~事業そして異業種間の垣根を越える行動力
③ 固定観念・既成概念をいとも簡単に覆す想像力
あらゆるビジネス・シーンで【即興性】【融合性】【協調性】を発揮して『問題解決』できるリーダーとしての能力向上
経営戦略・戦術実行のための組織の在り方と人事マネジメント
個人のモチベーションとリーダーシップによる組織力強化マネジメント
創造的摩擦によるイノベーションと阻害要因になるもの
<本件に関するお問い合わせ先>
コメント