Société des Ambianceurs et des Personnes Élégantes
SAPE = おしゃれで優雅な紳士淑女たち
SAPEUR = SAPEを楽しむ人たち
コンゴ共和国とコンゴ民主共和国で90年以上継承されるファッション文化
平和を尊び争わず 平均月収3万円ほどの稼ぎをやりくりして
「エレガンスな装いこそ人生のすべて」という生き方を貫く
15世紀頃までは『コンゴ王国』という一つの国でした
ヨーロッパ列強が進出し1885年のアフリカ分割に関する「ベルリン会議」において次の3つに分けられました
- フランス領(現在:コンゴ共和国 首都:プラザビル)
- ベルギー領(現在:コンゴ民主共和国(旧ザイール)首都:キンシャサ)
- ポルトガル領(現在:アンゴラ共和国 首都:ルアンダ)
コンゴ共和国(首都:プラザビル)
正式名称はフランス語で République du Congo
公式の英語表記は Republic of the Congo
日本と面積がほぼ同じですが人口は約32分の1(約550万人)という小さな国
- 1882年 :フランス領コンゴ成立
- 1901年 : ガボンを編入
- 1903年 : 中央コンゴ (Moyen-Congo) と名を変えガボンを再分離
- 1910年 : 他のいくつかのフランス植民地と共にフランス領赤道アフリカとして統合
- 1960年 : コンゴ共和国として独立
- 1970年 :コンゴ人民共和国に改名
- 1991年 :コンゴ共和国に名を戻す (引用:Wikipedia)
1960年独立後 幾度と繰り返された政権交代を経て
1979年以降は、ドゥ二・サス・ンゲソ大統領の一党独裁長期政権へ
1991年に複数政党制を導入しリスバ大統領が選出されると与野党間での対立が激化して内戦が勃発
1997年にアンゴラ軍などを後ろ盾を受けたサス・ンゲソ大統領が政権に返り咲く
その後も衝突を繰り返しているが 2000年以降治安は回復に向かっている
コンゴ民主共和国(首都:キンシャサ)
正式名称はフランス語で République Démocratique du Congo
公式の英語表記は Democratic Republic of the Congo
アフリカ大陸で2番目の広さの国(人口約9000万人)
- 1885年 :コンゴ自由国成立(ベルギー王の私領)
- 1908年 :ベルギー領コンゴ成立
- 1960年 :コンゴ共和国として独立(上記の現コンゴ共和国とは別国としての独立)
- 1964年 :コンゴ民主共和国に改名
- 1971年 :ザイール共和国に改名
- 1997年 :コンゴ民主共和国に改名 (引用:Wikipedia)
1960年独立後 東部のカンダル州の分離独立工作によって『コンゴ動乱』が勃発
1965年クーデターによってモブツ大統領によって動乱は終結(以降「ザイール共和国」と名を変えてモブツ大統領の32年間の独裁政権へ)
米ソの冷戦体制の終結によって東西冷戦の枠組みが崩壊すると ザイール共和国でも民族紛争が勃発
1997年ローラン・カビラが首都キンシャサを制圧(→コンゴ民主共和国へ改名)
その後も紛争は繰り返されていて『コンゴ紛争は世界最大の紛争』と呼ばれている
コンゴ共和国とコンゴ民主共和国のサプールの違い
コンゴ共和国(首都:プラザビル)とコンゴ民主共和国(首都:キンシャサ)とではファッションセンスも大きく異なる(両国の首都はボートで5分ほどの距離)
コンゴ共和国(首都:プラザビル)のサプール
コンゴ民主共和国(首都:キンシャサ)のサプール
サプールが教えてくれること
武器は持たない
軍靴を履く代わりに平和のステップを刻む
サプールは
どんな理由においても決して戦ってはいけない
研ぎ澄まされた美意識を血で汚さないために
サプールは平和を唱える
平和なしでサップもない
サップなしで発展もない
そして周りの環境も良くならない
誰も得する人はいません
経済的にも物理的にも人道的にも 平和を守るにはサプールが必要
もし洋服か武器かという選択肢があったとしたら みんな洋服を選ぶのでは?
サプールは教えてくれる
武器を持たず軍靴の音は鳴らさない
ブランドの靴の音を響かせ、ただ服で競い合う
サプールは平和の伝道師
暴力も言葉の暴力も絶対にいけない いい服はいい習慣を生み
それで人はまた成長できる
サプールは教えてくれる
武器は悪魔への道
服は健全の道 戦争からは何も生まれない
綺麗な装いをした人は争いや混沌としたものを避けるようになる
みんなの心が綺麗になれば戦争なんておきない
サプールは教えてくれる
綺麗な服を着るということは“清潔である”ということを意味していて
“清潔を保つ”ということは【病気にならない】【健康であること】に繋がる
いい服を着たらその服に見合った態度ができる
“紳士淑女”でなければならない
サプールは教えてくれる
着る服には人を変える力がある
洗練された衣装を身に纏うと 上品な所作
紳士としての威厳 自然と身体から湧き上がる
サプールは教えてくれる
自分を磨きたいなら他者を大切に思わなければならない
相手を恐れず
蔑まず
尊敬する 他者への真摯な態度が勇気となる
サプールは
世代から次の世代へと受け継がれる文化
『T.P.O』の意味を教えてくれた
Tradition:伝統は大切にして
Progress:その伝統を進化させて
Originality:独自性をもっともっと発揮しましょう
いい服はいい習慣を生み
それで人はまた成長できる
サプールは 暗闇を照らす明かり
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